会議メモをプレゼンテーションにすることは、すべての文をスライドへコピーすることではありません。役に立つ資料は意思決定への道筋です。何が話され、何が合意され、何が不確かで、次に何をするのかを示します。

まずメモを根拠として整理し、Presentiのテキストからプレゼンテーションへのワークフローを使って編集できる構成案を作ります。重要な主張を発表前に確認できるよう、元のメモを案のそばに置いてください。

会議メモを根拠と意思決定用のプレゼンテーションに整理する流れ
会議記録は、メモを根拠・選択肢・次の行動に分けることでプレゼンテーションになります。

メモの中から意思決定を見つける

スライドを作らずにメモを一度読みます。各文を意思決定、観察、未解決の問い、行動、背景に分類します。そうすれば、選択肢の長い議論が、結論を求めない資料になるのを防げます。

たとえばプロダクトチームがセルフサービス型レポートの試行について話したとします。メモには対象者、未解決のデータに関する問いが二つ、プロトタイプの担当者、試行承認の依頼が含まれているかもしれません。1枚目は会議名を繰り返さず、範囲を限定した試行の判断を問いかけます。

メモの種類抽出する内容スライドでの扱い
意思決定承認・却下・依頼されたこと見出しまたは意思決定スライドにする
観察見た・測った・報告されたこと出典と範囲を表示する
未解決の問い根拠や担当者がまだ必要なことリスクまたは次の調査として示す
行動誰が何をするか、分かれば期限も担当が明確な次の行動にする

条件を残したまま議論の重複を取り除く

会議メモには繰り返し、丁寧な前置き、途切れた文が含まれます。表面的な部分は削っても、意味を変える条件は残します。「セキュリティがデータソースを承認したら進める」は「進める」と同じではありません。「見積もりは未確定」とある場合は、費用を確定値として示せません。

編集中は出典のメモを作ります。数値ごとに単位、期間、分母、元の文を記録します。提案ごとに、その提案を妥当とする前提を記録します。情報がなければ、もっともらしい詳細を補わず不足として示します。

同じ情報源から6枚のストーリーを組み立てる

会議の要約資料は次の順序で組み立てられます。

  1. 求める意思決定:選択肢と承認範囲を示す。
  2. 議論のきっかけ:観察した問題と境界を示す。
  3. チームが得た知見:根拠と解釈を分ける。
  4. 選択肢とトレードオフ:実際に承認できる選択肢だけを比較する。
  5. 未解決のリスク:問い、依存関係、担当者を示す。
  6. 次の行動:行動、担当者、確認時点を示す。

同じ情報源の例を構成全体で使います。メモに「試行ユーザー24人のうち18人がタスクを完了」「80件の依頼のうち20件に必須項目がない」とあっても、異なる単位なので一つの「利用率」にまとめません。

具体例:一つの会議メモから6枚の見出しを作る

以下は、プロダクトチームの会議を想定した架空のメモです。この一つのメモを、すべてのスライドの材料にします。

社内テストでは24人中18人がレポート作成のタスクを完了した。別の集計では、問い合わせ80件のうち20件で必須項目が未入力だった。Minaが試作品を用意する。2週間の試行を検討したが、データソースのセキュリティ審査は未完了で、予算も未合意。次回会議は月曜日。試行の開始日は決まっていない。

このメモから、各スライドを次のように具体化できます。

  1. 判断してほしいこと:データソースのセキュリティ審査を通過した場合に限り、2週間の試行を承認する。全面導入の承認は求めない。
  2. 議論のきっかけ:問い合わせの情報不足により追加確認が発生している。80件中20件という数値を示し、利用率とは呼ばない。
  3. テスト結果:24人中18人がタスクを完了した。社内テストであることを明記し、顧客全体への定着を示す数値として扱わない。
  4. 選択肢:現行の手順を続けるか、承認後に限定的な試行を行うか。得られる知見を比較し、費用は未確定のまま示す。
  5. 前提条件:セキュリティ審査と予算の合意は未完了。完了扱いにしたり、メモにない担当者を割り当てたりしない。
  6. 次の作業:Minaが月曜日の会議に向けて試作品を用意する。月曜日は確認の場であり、試行の開始日ではない。

聞き手が変わっても、変えるのは重点であって事実ではありません。経営層向けなら試行の承認を先に、実務チーム向けなら試作品と前提条件を先に説明できます。どちらでも、予算と審査が未確定であることは残します。

話す内容とスライドをそろえる

各スライドに一文の話し言葉を書きます。文は背景を補い、新しい結論を持ち込まないようにします。スライドが「試行の承認にはセキュリティ確認が必要」と示すなら、話す内容で「試行の準備は完了」と言い換えません。

詳しい議論の履歴は付録やリンクしたノートに置き、メインスライドに小さな文字で詰め込みません。まず意思決定の道筋を見せ、詳細が必要な人には元メモと付録を示します。

整理したメモからスライド案を作る

加工していない議事録ではなく、整理した概要を入力します。例示、観察、未確定の情報を区別し、編集できる構成案と不足する根拠を求めます。内容を完全に見せるために推測させないでください。

提供されたメモから、会議要約の6枚のプレゼンテーションを作成してください。求める意思決定から始めます。意思決定、観察、未解決の問い、行動を分けてください。単位、分母、条件、不確実性をすべて維持します。メモにない担当者、日付、予算、結果を推測しないでください。詳しい議論の履歴は付録に置きます。最後に次の行動と確認すべき問いを示します。

見た目を整える前に構成案を確認します。1枚目が判断すべき内容に答えているか、各数値に出典があるか、未解決の問いがいつの間にか約束になっていないかを確認します。