要員計画のプレゼンでは、「どんな仕事が来るか」「どのスキルの対応力が足りないか」「どの判断で不足を埋められるか」の3点に答えます。最初に制約を示しましょう。チーム全体に空き時間があっても、特定の工程を担当できる人が埋まっていれば、期限に間に合わないことがあります。
資料の土台には、計算を確認した簡潔な業務量モデルを使います。数値と前提に合意できたら、Presentiで説明文からプレゼン資料を作成する機能を使って、編集可能な下書きにできます。モデルに沿ってスライドを作るのであって、生成された説明にチームの処理能力を決めさせるわけではありません。

計画期間と必要な判断を示す
「人が足りません」では、何を承認すればよいのか分かりません。「今後4週間では、資格・権限を持つ担当者のレビュー作業が、確保できる時間を20時間上回ります」なら、解決すべき点が明確です。対象期間、すでに引き受けた仕事、求められる対応水準、範囲変更や応援配置を決められる人も示します。
需要と対応可能な工数は、同じ期間で比べます。月間の需要予測を、1週間分の空き時間と直接比較してはいけません。期首の未処理案件を含むか、未完了分を次の期間に持ち越せるかも明示します。そうしないと、数字が釣り合って見えても、待ち行列が増えている可能性があります。
Open Universityのキャパシティと需要管理の講座(英語)は、需要の情報を使ったリソース計画を重視しています。以下のサービスチームの例もこの考え方に沿っています。ただし、数値は説明用に設定したもので、業界標準ではありません。
スキル別に業務量を時間へ換算する
導入支援チームに、4週間で通常案件40件、複雑な案件10件が来るとします。期首の未処理案件はなく、50件すべてが期間内に期限を迎える前提です。通常案件1件には分析2時間と、有資格・有権限者によるレビュー0.5時間、複雑な案件1件には分析6時間とレビュー2時間が必要です。別々の工程なので、時間をそのまま置き換えることはできません。
| 案件の種類 | 件数 | 分析時間 | レビュー時間 |
|---|---|---|---|
| 通常案件 | 40件 | 40 × 2 = 80時間 | 40 × 0.5 = 20時間 |
| 複雑な案件 | 10件 | 10 × 6 = 60時間 | 10 × 2 = 20時間 |
| 合計 | 50件 | 140時間 | 40時間 |
グラフの横に計算式を示すか、参照先を明記して付録に置きます。「必要工数180時間」という1本の棒だけでは、正しくても不十分です。特定のスキルが必要な40時間が見えなくなります。同じ人が両工程を担当するなら、その人の時間を重複なく割り当てます。両方の枠に同じ時間を計上すると、対応力を過大に見積もります。
工数見積もりには責任者と根拠が必要です。例えば、最近扱った同種案件を根拠にできます。待ち時間、手戻り、会議を含むかも記録します。順調に進んだ案件だけを使った見積もりでは、変動の大きい業務を簡単に見せてしまいます。
確保できる時間から既存の予定を差し引く
この例では、分析担当の勤務予定は240時間です。予定休暇24時間と、サポート、会議、その他の割り当て済み業務56時間を引くと、分析に使える時間は160時間です。レビュー担当の勤務予定は60時間で、40時間が別業務に決まっているため、レビューに使えるのは20時間です。
| 必要なスキル | 必要時間 | 利用可能時間 | 差し引き |
|---|---|---|---|
| 分析 | 140時間 | 160時間 | 20時間の余裕 |
| 資格・権限を要するレビュー | 40時間 | 20時間 | 20時間の不足 |
| 合計 | 180時間 | 180時間 | 合計では過不足なし |
合計は釣り合っていますが、このままでは計画は成立しません。分析担当が、権限を持つレビュー担当の代わりを自動的に務められるわけではないからです。まず2行の図でスキルごとに示し、「総時間は需要と一致するが、レビューに使える時間は必要量の半分」と説明します。
慎重なモデルに見せるためだけに、一律の稼働率を当てはめないでください。割り込み用の時間を確保するなら理由を示し、見積もりに含めた割り込み時間をもう一度差し引かないようにします。確定済みの予定と、予備として置く時間は分けて扱います。
実際のボトルネックを変える案を比較する
各案には、どう不足を解消するか、何が前提になるか、どんな影響が出るかが必要です。この例で分析担当を増やしても、レビュー不足は解消しません。次の案は不足に対応しますが、どれが最善かは自動的には決まりません。
| 選択肢 | この例での効果 | 合意が必要な点 |
|---|---|---|
| 資格・権限のあるレビュー担当の応援を得る | レビュー作業を20時間追加できれば、モデル上の不足を埋められる。 | 対応可能な時間、権限、アクセス権、引き継ぎ時間。 |
| 複雑な案件5件と通常案件20件を延期する | 当期からレビュー20時間、分析70時間を移す。 | 顧客への影響、優先順位の基準、延期先の期間の余力。 |
| 分析担当をレビュー担当として育成する | 将来の対応力は増やせる可能性があるが、当期の効果は未確認。 | 研修工数、能力確認、権限付与、分析業務の対応力への影響。 |
最初の案が成立するのは、借りる時間が実際のレビュー作業に使える場合です。20時間の割り当てのうち準備に4時間かかるなら、追加できる実作業は16時間で、まだ4時間不足します。承認を求める前に、この差し引きを示します。
2つ目の案は仕事を移すだけで、需要をなくすわけではありません。延期分は次の期間の期首未処理案件に加えます。当月だけを緑色の「問題なし」にする資料では、翌月について誤った判断を招く可能性があります。
答えを変えそうな前提を確かめる
根拠のない3つのシナリオを並べるより、意味のある感度分析を1つ行います。複雑な案件のレビューが2時間ではなく3時間必要なら、レビュー需要は20 + 30 = 50時間です。不足は20時間から30時間へ増え、20時間の応援を得ても10時間が残ります。
4週間の中で、いつ時間を使えるかも確認します。レビュー40時間を最終週にしか確保できないなら、それより早い期限には対応できません。週ごとの簡潔な図で、案件の到着、期限、有資格・有権限者の空き時間を同じ時間軸に置きます。月間合計が釣り合っていても、時期が合わなければ調整が必要です。
変動がある業務では、見積もりを計画上の前提として説明します。例えば、最初に完了した複雑な案件が想定より大幅に長くかかった場合など、見直しのきっかけとなる事実を記録します。細かい数値の見積もりを、完了日の保証として提示しないでください。
6枚で意思決定まで進める
- 必要な判断:レビュー時間の不足、対象期間、求める対応。
- 需要:案件の種類、期首の未処理案件、件数、期限。
- 業務量:必要なスキルごとの「件数 × 工数」。
- 利用可能時間:勤務予定から確定済み業務を引いた時間。二重計上はしない。
- 選択肢:正味の追加対応力、または別の期間に移す仕事と、その前提・影響。
- 合意:案を承認する人、未確定事項、計画を見直す時点。
作業の全体像や実施計画は、より詳しい運用計画のプレゼン資料(英語)で扱えます。この資料では全計画を繰り返さず、対応力に関する判断に焦点を絞ります。
下書きに使う説明文を準備する
計算を確認してから、簡潔な説明文をPresentiのPaste Text欄に入力します。2種類のスキルを両方記載しましょう。片方を省くと、下書きで誤解を招く合計値が強調されるかもしれません。例には機密性のある人事情報を含めないでください。

サービスチームの要員計画について、6枚のプレゼン資料の下書きを作成してください。説明用の4週間の例です。通常案件40件は1件あたり分析2時間、レビュー0.5時間、複雑な案件10件は分析6時間、レビュー2時間です。利用可能なのは分析160時間、資格・権限のあるレビュー20時間です。合計時間は一致していても、レビューが20時間不足することを説明してください。有資格・有権限者の応援、具体的な案件の延期、将来に向けた担当者育成を比較してください。前提を保持し、承認、人件費、期限の保証を作り上げないでください。
下書きができたら、グラフのラベルと選択肢を一つずつ読み上げ、モデルと照らし合わせます。最も重要なのは、聞き手が次に動くための一文です。どのスキルが不足し、どの対応が可能で、誰が承認できるのかを明確にします。